インタフェースデザインの心理学を読みました。
ちょっと前に同僚さんから、「そういえば海外向けと日本向けで、デザインで留意しなくてはならないことって何かあるの?」
と聞かれて、うーん、即答できなかったです。
全体的な色の好みの傾向とかはあるけれど。

そんな視点から同書を読んでみて、心理学的アプローチでは気にしておくべきは2点ありました。
主に抜粋とかメモ書きに近いので、あとで書き直すかも。


1)「文化は考え方に影響する」


同じ写真を見ても、東洋人と西洋人では見ている(真っ先に認知する)ポイントが異なる。

東洋人…森を見る、つまり写真の状況や背景に注目する
西洋人…木を見る、つまり前景にある中心的なものや目立つものに注目する

これは文化的なことに根差すものなので、西洋で育った東洋人は西洋人と同じ反応となる。
人間関係と集団を重視する東洋人と、
個人主義の西洋人の違いに根差している。

 参考文献:リチャード・ニスベット「木を見る西洋人 森を見る東洋人


これはまあ、そうでしょうね。
狩猟から発端した民族と、農耕で暮らしてきた民族の違いというか。
以前見たNHKスペシャルの「ヒューマン」シリーズが超面白かったのですが、同じ人間とはいえやはり根本的な違いはあるので、
そこはまず前提として考える必要がある、と。


2)英語圏のみで意識すること -「大文字がもともと読みにくいものであるという説は誤りである」


単語の形と、速く正確に読み取れることそのものには関係性がない。
単純に大文字のみの文章を読む機会が少ないため、習熟度が低いだけのこと。
トレーニングすればスピードは変わらなくなる。
ただし大文字で表現することは大声でものを言っているのと同じなので、乱用は避けるべし。


へええ。
ここで、ちょっと前にネット上でよく見かけた単語の文字順の入れ替えをしても、
その意味がある程度理解できるという例があり、これは英語でも同じそう。
ただまあもちろん習熟度が高い方を選択しデザインする方が自然ですね。
日本語で言うならば、漢字とひらがなとバランスというところでしょうか。
たまに漢字のみが連なると、中国語のように見えてくる時がありますからね。

これはまあ違いというか、共通点というか。


逆にどの民族でも共通しているのは、「人は牧歌的な風景を好む」こと


らしいです。
これは何か意外だった。
例として出ていた絵画は、スイスあたりの湖畔というイメージだったけれど、
人は行ったこと・見たことのない風景でも幸せを感じるらしい。
ちなみに「牧歌的」の定義は、敵が来ないこと、自然が豊かであること、だったかな(うろ覚え)。
ホテルのロビーに飾られるようなものはこういった風景が多いそうで。
もしそういった目的があるならば、狙ってやるがよい、とのことでした。


うーん。
記事タイトル倒れな気もするw
あとは結構共通しているものばかりだったんだよねえ。
ただ、Webデザインのおいては違いが結構明確だなと思う。今後もういっぺん書けるようにネタをストックします。